クリア矯正歯科グループについて
Philosophy
クリア矯正歯科グループの理念
矯正歯科治療を通じて、患者さまの健康と社会の発展進歩に貢献し、全スタッフの幸せを追求する。
Commit
クリア矯正歯科グループのこだわり
Ⅰ. 高い次元のサージェリーファースト
上下顎前突のない世界へ
通常の矯正治療でも、非抜歯で行ない上下顎前突(上下の歯が前に出ている状態)になってしまうケースは多いのですが、手術併用の矯正治療でも同様の結果になることが多いのが現状です。
メリット
- 術前矯正がないため、矯正治療期間を短くできる
- 術前矯正治療におけるデコンペンセイション(上下顎骨の不調和を歯の傾きで補っている状態)がない。
(元々受け口なら、受け口を悪化させるデコンペンセイションがない。) - 治療期間が短いため、歯根吸収などのリスクが少ない。
- 手術日をすぐに決められる。
- 手術が早期に行われるため、顔の形が早期に治る。
- 矯正治療期間が短いため、患者さまのモチベーションの低下が少なく、治療の中断が少ない。
- 表側の装置だけではなく、裏側の装置の使用も可能になる。
- 裏側の装置で治療を行なうことで、審美性だけでなく手術後の開咬(奥歯は噛み合っているのに前歯が噛み合っていない状態)の予防に効果的。
デメリット
自費診療になるため、矯正治療費、手術費が高額になる。

Ⅱ. 脱落しないボンディング(装置接着)への執念
ボンディング(装置装着)の処置が甘い矯正歯科医院で治療を受けた場合、ブラケットが脱落し、急患として来院せざるを得なくなることがあります。
しかし、当院のボンディングは脱落しません。もちろん100%脱落しないわけではありませんが、その必要もありません。接着が強すぎると、治療終了時にブラケットを安全に外せなくなってしまいます。
それらの理由から、当院では安全を考慮したうえで、最大限の強度で接着しています。
ボンディングは、歯面の正しい処理と緻密な手順によって強度が高まります。接着剤(レジンというプラスチックの一種)は、破壊強度があまり高くなく粘りのあるものをわざわざ使っています。
強度の高い接着剤を使っている歯科医院もありますが、治療終了時のブラケットの除去だけでなく、その後の研磨が大変になります。残った硬い接着剤を削り取るために、硬い切削器具を使うことになるため、歯を傷つけてしまうのです。
それに対し、当院で使っている接着剤は、歯が傷つかないレベルの切削器具で除去できるので、歯を傷つけることはほぼありません。

奥歯はボンディングが特に脱落しやすいため、バンドという金属の輪を使っている矯正歯科医院が多くあります。バンドでないと歯に付けた装置が取れるからです。端的な例が、上顎を後ろに下げるヘッドギアという装置です。大きな力が掛かるため、ほとんどの矯正歯科が奥歯にバンドを使います。大学病院の矯正歯科ですら、同様です。
しかし、難易度は高いですが、適切な方法をとればボンディングでヘッドギアを付けられるため、当院ではバンドを使いません。
バンドが悪いというわけではありませんが、以下のメリット・デメリットがあります。
メリット
- ブラケットの脱落のリスクが少ない。
- 自費の修復物の表面を加工しないので、外したあとそのまま使える可能性が高まる(ただし隙間ができ、噛み合わせが変わるので再製の可能性が高まる)。
デメリット
- 長く使うことで、バンドの内面が虫歯になる可能性が高まる。
- 0.5~1mm弱の隙間が必ずでき、自然に閉じきらず隙間が残ることがある。

Ⅲ. 矯正による後戻りをさせない執念
叢生(でこぼこ)をマルチブラケット装置で100%きれいに並べても、リテーナー(保定装置)に移行したときには後戻りしてしまいます。それを防ぐために行なうのが、オーバーコレクション(後戻りを考慮して多めに歯を動かしておくこと)です。
後戻りは、歯肉の中の繊維が治療前の状態を覚えていて、それに向かって引っ張ることで起こります。特に上の前歯は後戻りが目立ちます。いちばん多いのは、上の前歯の脇の歯が内側に入った状態になることです。このように上の前歯が後戻りした結果、下の前歯のでこぼこにつながってしまうのです。

最低限のオーバーコレクションをしても、まだ脇の歯の根が内側に残っているため、これも後戻りの原因になります。
ここからさらに、残った歯根を正しい位置まで動かします。
ここまで完全にできれば、保定期間の最中も終わってからも後戻りは大幅に少なくなります(ただし、適切にリテーナーを使っていることが前提です)。

Ⅳ. スタンダードエッジワイズ法の採用
歯と顎の形は千差万別で、一つとして同じ歯並びと噛み合わせはありません。つまり、1つを標準としてその形に合わせるのには、無理があるということです。
上顎前突(上の歯が出ている)と下顎前突(下の歯が出ている)でも、例えば前歯の傾斜軸が違えば、それにつながる横の歯の角度も違います。また過蓋咬合(上下の歯の噛み合わせが異常に深く、上の前歯が下の前歯を半分以上または全部覆っている状態)と開咬とでは、前歯の上下的な高さも全部異なります。
そのため、当院では、スタンダードエッジワイズ法(患者さま一人ひとりの歯並びに合わせてワイヤーを曲げる方法)を採用しています。矯正医にとって効率的な方法ではないかもしれませんが、歯並び・噛み合わせの専門家として、適切な矯正治療を行ないたいと思っています。

Ⅴ. もし自分だったら、どの歯を抜いてもらいたいか?
上の前歯は虫歯になりやすく、少し放置すると虫歯が深く進行する可能性が高まります。
前歯の根管治療(神経の治療)の成功率は、奥歯に比べて高くはありますが、歯根の先端に膿が溜まってしまう場合が多いようです。また、前歯の歯根は円筒形なので、根管治療後は折れやすくなります。
原則的に、神経を治療した歯は10~30年で乾燥して硬くもろくなり、土台となる歯根が割れて抜歯することになる可能性が高いです。
矯正医歴30年超の私はいつも、「自分だったらどんな治療が受けたいか?」と考えます。条件の悪い前歯を残して4番目の歯を抜くより、長期間残る可能性の低い悪い歯を抜いてほしいと思います。
大きな被せ物が入っている奥歯や、根管治療した歯を20年、30年と長持ちさせるのは困難です。多くの場合、根尖病巣という膿の袋が生じたり、歯周病や破折などの問題が生じて抜歯することになるのが現実です。
奥歯がすでになく、ブリッジにしているという方も多いと思います。
そのようなときに親知らずがあれば、それを利用して噛み合わせをつくれます。奥歯に被せ物が入っている方、根管治療をした方は、親知らずがあるのであれば抜く前に当院にご相談ください。

Ⅵ. 動的矯正治療終了時に隙間を完全に閉じきる
矯正治療後に隙間ができてしまう問題には、タイニングプライヤー(ブラケットにワイヤーを結紮する際に使用される器具)を使わない矯正医が多いことも、関係していると思います。
私は矯正治療に携わって30年以上経ちますが、隙間を閉じるのに、タイニングプライヤー(ブラケットにワイヤーを結紮する際に使用される器具)というものを使っています。そして、隙間を閉じるのにこれ以上のものはないと思います。もちろん、ゴムでもある程度閉じられますが、完全ではなく閉じ方が甘くなります。
フロスを使って隙間を確認するとよくわかります。
決して新しい器具ではないため、効率を重視する矯正医は残念ながら使わない傾向にあります。効率の追求はよいことですが、隙間を閉じるためにできることをすべて行なってから装置を外したいと考えています(それでも隙間があく可能性はあります)。

Ⅶ. アーチフォーム(抜歯しても狭くしない)
マルチブラケット装置を使った矯正治では、抜歯すると歯の並びが狭くなるVシェイプになります。そうなると、バッカルコリドー(笑ったときなどに口角と歯の間に影や隙間ができる現象)が増えます。また、舌が動く範囲が狭くなったように感じます。
それらを避けるため、当院では歯周組織や歯槽骨に問題が起きない範囲で、Vシェイプより広いUシェイプにしています。

Ⅷ. ハーフリンガル(上のみ裏側)矯正治療
矯正医にとって、フルリンガル矯正(上下ともに裏側)は効率的な方法です。それでもハーフリンガル(上は裏側、下は表側)を選ぶのは、患者さまのストレスになる可能性があるからです。
下顎の内側には舌が常に存在しているため、どうしても装置に当たってしまいます。特に下顎の脇の歯のところは避けられません。夕方・夜になると舌が痛くなり、会話や食事を控えることでストレスを感じ、人によっては少し鬱状態に近くなることもあります。
下顎の表側に装置をつけることで、このようなストレスが減るため、鬱状態に近くなってしまう患者さまはほとんどいなくなります。
ハーフリンガルは難易度が高いとされていますが、それは水平的なボーイングエフェクト(弓なり現象)が正反対だからです。
ボーイング(bowing)は弓のようにしなっていく様子を表しています。舌側(裏側)矯正は、水平的に歯列がラウンドシェイプ(丸)になっていき、唇側(表側)矯正は歯列がVシェイプ(とがって狭い)になっていきます。
ハーフリンガルでは、常にこのボーイングエフェクトの違いを意識しながら矯正治療を進めていく必要があります。その難易度の高さから、提供している医院が意外と少ないのです。
特徴
ハーフリンガル矯正
1. 見えにくい矯正
よく見られる上の歯を裏側矯正にすることで装置が目立たない
2. 口の中の違和感や痛みが少ない
フルリンガルと異なり下顎だけ表側矯正になるので舌が装置に当たりづらい

3. 水平的ボーイングエフェクト
抜歯での歯列矯正で隙間をワイヤー等で閉じる際に弓のように前歯部から臼歯部にかけて歯列弓が丸くなってしまう現象のことを言います。リンガル(裏側)矯正は水平的には歯列が丸く(ラウンドシェイプ)なっていき、ラビアル(外側)矯正はどんどん歯列がとがって狭く(Vシェイプ)なります。

Ⅸ. 虫歯だってきれいに治してもらう環境を整えたい
一般的な虫歯治療では、咬合面から見えない虫歯でも、咬合面からしか到達できないため、詰め物が大きくなってしまうことがあります。
矯正治療中の虫歯治療では、歯を動かした隙間ができるため、咬合面から見えない虫歯でも、直視直達(真っすぐ見えて、真っすぐ器具が到達すること)が可能になるため、きれいに治してもらえる可能性が高まります。
そのような環境であれば、歯科医師にとって治療しやすく、より精確な治療が可能になるのではないでしょうか。

矯正治療・装置について
- 矯正治療の一般的な治療費は60万~150万円、一般的な治療期間は2~3年、一般的な治療回数は24~36回となります。
- 矯正治療は公的健康保険対象外の自費診療となります。
- 薬機法(医薬品医療機器等法)未承認の矯正装置は、医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
- 治療の主なリスク・副作用については、ページ下部をご確認ください。